起業で成功するならベンチャーネットブログ:17年11月30日

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7年前にお母さんが、続いて3年前に兄が亡くなった。

それまで自由気ままに
結婚もせず、遊びまわっていたわしも、
さすがに一人実家に残った病を抱えたお父さんを思い、
約20年ぶりに実家に帰った。

母親が健在の頃から、
日本酒を浴びるように飲む兄貴と両親の仲は、
しっくりいかなかった。

そして母親がクモ膜化出血で倒れ、
約2ヶ月の闘病の末亡くなった後は、
親父とお兄さんの関係は修復しがたい程にこじれていった。

母親の死を自分のせいだと自らを責め続けるお兄さんには、
ビール以外に逃げ場が無かったのかもしれない。

酔っては暴言を吐き暴れる兄を、
パパは悲しい目で見ていた。

そんな生活が災いして、兄貴も亡くなった。
お父さんは「悲しいけれど、正直ホッとした」とおいらに言った。

わたしは、実家に戻りしばらくたってから、
お母さんが亡くなって以来そのままになっていた、
家の中の片付けを始めた。

そんなある日見付けた手紙の束の中に、
父親からお母さんにあてた手紙があり、
オレは親父に内緒でそっと開いてみた。

それはあたしが生まれて間もなく、
お父さんが出稼ぎ先から出したものだった。

内容は
「たまにしか会わないので、
お子さんたちが自分の顔を見て泣きだしたのがショックだった」とか
「早く一緒に暮らしたい」とかたいした内容では無いのだけれど、
家族に対する愛情が溢れていた。

わたくしは涙が止まらなかった。
お兄ちゃんが生きている間に、ひと目見せてやりたかったという気持ちで、
胸が一杯になった。

仏壇の隅に親父の目にふれぬようにそっと手紙を置き、
心の中で
「兄ちゃん、ミーたちはこんなにも愛されて育ちましたよ」
とそっと呟いた。

そして、パパも昨年亡くなり、
オレは本当に一人きりになってしまった。

でもわたくしの前には、3人の写真が有り、
今も3人からの愛情を感じている。

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